学校日記

5年生 道徳 〜いじめをなくすために〜

公開日
2020/06/11
更新日
2020/06/11

できごと

 5年生の道徳を参観しました。
 6月は新潟県の<いじめ見逃しゼロ強調月間>でもあります。5年生は演出家の宮本亜門さんと、女子マラソン選手として活躍し現在はスポーツジャーナリストの増田明美さん、お二人の体験談を教材に学習を進めました。

 宮本さんは、小学校の5,6年生の頃、カエルをおもちゃのように扱っている仲間を止めることができず、しまいには自分も蹴り飛ばした<苦い>体験を、
 増田さんは、小学校4年の時のクラスの男子から突然<ちびデブ>と言われ、みんなに笑われて、心が凍り付いた体験をそれぞれ語ってくれていました。

 宮本さんは、<本当はそんなことしたくなかった。>でも、やめろともいえず、なぜか自分も同じことをしてしまったことを<今も>悔いていました。
 なぜ、少しの勇気が出せなかったのか。勇気を出して正しいことをすることが、人として尊い。そして、それが、かっこいいことなんだ、と語っています。

 増田さんは、男子にみんなの前で悪口を言われた辛さを語ります。しかし、増田さんをもっと恐ろしい気持ちにさせたのは、男子の悪口を聞いた教室の周りのみんなの冷笑だったと言います。凍り付いた心を溶かしたのは、特に親しくもない友人が悪口を言った男子に<おおデブー>と言い返してくれた一言でした。増田さんは、この一言に救われた。そして、自分がいじめられている人や困っている人を見たら、救えなくてもいい、見捨てないようにしたい、と語ります。

 5年生たちは、それぞれ真剣に考えて言葉をまとめていました。
 そして、仲間と自分のワークシートを交換し、考えを深めていました。
 
 いじめについて考えることは、たとえ、今そこにいじめの実態がなくても、大切です。今教材に触れ、今感じ、今みんなで考えたことが、今後の人生のどこかできっと役に立つからです。
 道徳の時間は、<どう生きるべきか>、そのことについて考え、思いを積み上げていく時間です。