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令和6年度 市内教員全体研修・教育講演 ~RSの視点で教科書を解像度高く読む~(2024.8.20)

公開日
2024/08/27
更新日
2024/08/27

「読む力」の育成



 8月20日(火)、令和6年度 市内教員全体研修として教育講演が行われました。今年度も一般社団法人「教育のための科学研究所」より、上席研究員の目黒朋子様をお迎えしました。市内の学校より350名程の多くの先生方が参加しました。演題のRSとはリーディングスキルの略称で、読解力の視点から、いかに教材研究を行い、日ごろの授業や家庭学習の指導を行うかについてお話をいただきました。



 5年生の社会科教科書の雨温図を読み解く活動を通して、教科書を解像度高く読むために、教師はどのような働き掛けをする必要があるかご指導いただきました。


例えば・・・

 ・聞いて理解する力を高めるために、「共書き」を行う(教師が読み上げ、子供がそれを聞いて書き、正しく書けているか確認する。)

 ・係り受けの知識を身に付けるために、文章で答えさせる

 ・定型表現を身に付けるために、理由を問うたら、「~だから」という文末表現を指導することや、正しい形容詞を選ぶ指導をする

 ・語彙を増やすために、漢字に直すことや、意味を辞書で調べること、対義語を確認することなどを行う

 ・グラフや表などから分かることを複数挙げて言語化する(言語化していくと、子供が自ら箇条書きで要約することが行いやすくなる。)

  など

   

 参加者からは「『単語で答えさせず文章で答えさせる』など、読む力を育成するために普段から必要なことを知り、大変勉強になった。」「『共書き』を初めて体験し、子どもたちの気持ちが分かった。実践したい。」「グラフを読み解く中で、様々な教科の既習内容と結び付けて考えることが大切であると分かった。教材研究で教科書を深く読み取っていきたい。」といった前向きな声が多く聞かれ、大変充実しました。


 南魚沼市では昨年度より学力向上策の1つとして、「子供たちに正しく読んで、正しく理解できるようになってほしい」という願いのもと「読む力」育成の取組を進めています。学力向上だけでなく、子供たちが将来、社会で生きていく上で必要な力を培うという意味からも、各学校と連携し、「読む力」育成に向けた取組の充実を図ります。