「読む力」育成に向けた授業づくり研修(社会科)が行われました(2025.7.8)
- 公開日
- 2025/07/09
- 更新日
- 2025/07/09
「読む力」の育成
南魚沼市学習指導センターでは、市内の学校の先生方と共に「読む力」育成のための取り組み方について研修を行っています。
7月8日(火)に六日町中学校で、授業づくり研修が行われました。
公開授業
授業は、2年生の社会科『日本の諸地域』中国・四国地方の学習でした。
課題は、「中国・四国地方における人口減少の現状と要因などを、様々な資料を組み合わせて説明すること」でした。
そのために、本時は、グループごとに異なる資料を読み、読み取ったことを交流する活動が行われました。
子供は話し合いながら、資料から分かることを書き出していきました(正しく読む)。
教師はグループを見て回り、必要に応じて「資料のタイトルの意味は?」「何が増えて、何が減っている?いつから変わっている?」などと、読む視点について助言しました。
グループの発表では、その都度教師は読み取られたことを評価し、事実の背景について補足しました。
その後は、発表内容を基に、各自が課題に対する考えをまとめることにしました(深く読む)。
どの子供も主体的・対話的に取り組んでいて、子供たちの❝社会科好き❞が感じられる授業でした。
研究協議
協議内容は「子供は資料を正しく読んでいたか」「子供の姿を支えた有効な手だては何であったか」「他にどのような手だてが必要か」でした。
先生方が授業で見取ったことを基に、議論が活発に行われ、次のことが共有されました。
資料を正しく読むために
・資料を読もうとする上で、子供が資料に興味をもつ必要がある。
・課題解決に必要な資料を選択判断することも、正しく読む力として大切である。
・ここで行うことは、資料に直接表されている「事実」を示すことであり、「推測」と分けなければならないことを理解する必要がある。
・資料を正しく読む上で、その資料から明らかにしようとすること(問い)をもつ必要がある。
さらに、資料を読む視点をもつ必要がある。
・他のグループの説明を理解する上で、「資料のどこを、どのように見ると、どういうことが分かるか」といった、各グループの思考のプロセスを共有する必要がある。
資料の読み方は正しいか、説明で不明な点はないか、子供が質疑応答するとよりよい。
・与えられた資料が課題に対しなぜ必要なのかについて見通しをもつ上で、課題を解決するために必要となる複数の小課題(問い)を最初に共有し、
すべての小課題に関わる資料を予めひととおり見ておくとよい。
その他
・グループで協力して活動を行う上で、日頃の学級指導や教科指導で、教師と子供たち、子供同士の信頼関係をつくっていくことが大切である。