令和5年度南魚沼郡市小学校教育研究会指定 北辰小学校授業研究会 〜「読む力」を育む授業、「手立て」で学びが変わる〜 11.14
- 公開日
- 2023/11/14
- 更新日
- 2024/08/27
「読む力」の育成
11月10日(金)、北辰小学校にて令和5年度南魚沼郡市小学校教育研究会指定研究会が行われました。北辰小学校は今年度より南魚沼市で取り組んでいる「読む力」の育成に向けた実証研究校に指定され、「読む力」の育成を手がかりとした授業改善を行い、子供の学力向上に取り組んでいます。当日はセンターの指導主事はもちろん、センター長である南魚沼市の岡村教育長、湯沢町の種村教育長をはじめ、多くの先生方が参加しました。
公開授業(国語)
小学校1年生の国語の公開授業では「おとうとねずみチロ」の単元で「場面の描写や登場人物の心情を正しく読むことができる」「感情を込めて音読することができる」をねらいとした授業が公開されました。子供たちが登場人物に感情移入しやすいよう、教師が背景やお面を準備し音読しやすい楽しい雰囲気の教室環境の中で、文章を正しく読み、話し合いながら読み方を工夫してグループで音読を発表しました。
公開授業(算数)
小学校4年生の算数の公開授業では「図形の面積」の単元で「複合図形の面積を自分の選んだ解法で求めることができる」「自分の解法をわかりやすく説明することができる」をねらいとした授業が公開されました。子供たちはこれまで学んだ複合図形の様々な面積の求め方から自ら解法を選択して、自分なりに道筋を立てて解法を言語化し、他の解法を選択した子供と説明し合い面積を求めました。
授業後のそれぞれの協議会では、 学習用端末でGoogleのJamboardを活用 し授業の各学習活動で有効であったと考えられる取組や取組の改善点を挙げ、取組や授業について意見を交換しました。その後、指導主事から授業についてのふり返りがあり、両協議会とも充実した内容の協議会となりました。
研究協議会に参加して
これまでの取組である「学びの基礎力」(「よい姿勢」「聞く力」「書く力」「話す力」)を土台として、令和5年度より「正しく読む力」「深く読む力」の2つの「読む力」を育成する取組が実証研究校を中心に始まり約半年が経ちました。各校では試行錯誤しながらも、着実に「読む力」の育成を軸とした授業改善が進んでいます。
今回の授業研究会では、課題や自分なりの考えを言語化したり、課題解決の道筋を組み立てたり、難しい言葉や表現を動作化したり、読む視点について話し合ったり、といった先生方の「こんな手立てを講じれば子供たちの読む力が育まれるのではないか」という発想から生まれた様々な「手立て」で、子供たちの「読む力」を発揮している姿を見ることができました。
今回の研究会を含め、これまで学習指導センター指導主事が各校の「読む力」の育成を軸とした授業を参観して確信したことは、教科を問わず「子供たちに正しく、深く読んでほしい」という様々な場面で先生方の豊かな発想から生まれた「手立て」とそれを手がかりとした授業改善は、確実に子供たちの「読む力」を育み、必ず学力向上につながるはずであるということです。
今年度のNRTや全国学力学習状況調査の結果から、子供たちの学力向上は喫緊の課題です。そのためには、「読む力」を手がかりに現行の指導要領に即した授業改善が不可欠です。授業についての相談や研修の要請などがありましたら、学習指導センターまでご連絡ください。南魚沼市学習指導センターでは今後も子供たちの学力向上に向けて、郡市の先生方を支援して参ります。
最後にこの場をお借りして、南魚沼市学習指導センターの研修にご協力いただいた北辰小学校の素晴らしい子供たちと先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。
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