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算数の授業における読む力育成の取組 ~塩沢小学校5年~(2024.6.19)

公開日
2024/06/19
更新日
2024/08/27

「読む力」の育成

 塩沢小学校では、子供の実態を基に、国語と算数で育む「読む力」を具体的に設定して授業研究に取り組んでいます。


公開授業

 6月18日(火)、塩沢小学校で、塩沢中学校区の教職員が参加し授業研修会が行われました。5年生の算数の公開授業は、単元「単位量あたりの大きさ⑴」で、次の問題を基に「単位量あたりの大きさ」の定義とその求め方を理解することをねらいとしたものでした。


【問題】重さが480gで長さが8mのAのはり金と、

   重さが750gで長さが15mのBのはり金があります。

   どちらが重いはり金だといえますか。

 

 この問題を「正しく読む」ために、3つの活動を行いました。

 ①音読する(1字1字見過ごさすに読むため)

 ②わかっている数量と求めることを分ける(問題の要素を捉えるため)

 ③表や数直線をかいて数量を記入する(数量の関係を整理して捉えるため)


 これらを子供一人一人が行うようにしてきている点がすばらしいと思いました。

 ②の後で、教師が子供に予想を促すと、子供たちは前時の「混む具合」を比べる学習を基に、「長さがちがうから比べられない」「1mあたりの重さを求めると比べられる」と発言しました。これらの発言を受け、③に進んでいきました。


 この問題(の解決方法)について「深く読む」ために、2つの活動を行いました。

 ①整理した表や数直線を基に式を立てる(根拠を明らかにして考えるため)

 ②立式の過程を説明する(自分の考えを筋道立てて表現するため)


研究協議会

 授業の構想も協議題も「読む力」の視点が明示されていたため、参会者はその視点から子供の学びを解釈することができ、授業の成果と課題を明確にすることができました。共有された成果と課題を、各自が自身の授業に照らし、今後自分も授業で大切にすべきことを捉えようとしている姿も見ることができました。とても有意義な時間となりました。