情報モラル研修
- 公開日
- 2025/09/19
- 更新日
- 2025/09/19
ICT・情報モラル教育
7月28日(月)センター主催の「情報モラル教育研修」が行われました。今年度は講師に一般財団法人インターネット協会の大久保 真紀様をお招きし「社会で、デジタルウエルビーイングを!」演題に対話形式による研修を実施しました。以下に講演の概要をお伝えします。
近年、インターネットの利用が低年齢化し、長時間の使用も加速しています。このような状況の中で、大人が「使いすぎでは?」と心配して声をかける場面も増えています。しかし、子どもたちが夢中になっていることを頭ごなしに否定するのではなく、対話を重ねることが大切です。
今、求められているのは「デジタルシチズンシップ教育」です。これは、デジタル技術を活用して社会に積極的に関わり、参加できる人を育てる教育です。そのためには、大人自身が情報モラル(適切な行動の考え方や態度)や情報リテラシー(情報を選び活用する力)を理解し、子どもとの継続的な対話を通じて関わっていくことが求められます。
子どもたちが情報を見るのをやめられない背景には、アルゴリズムによって趣味や関心に合った情報が繰り返し表示される仕組みがあります。だからこそ、「本当にそうなのか?」「他の見方はないか?」と疑問を持ち、客観的・論理的に考える力(クリティカルシンキング)を育てることが重要です。
また、インターネットへの投稿が「非日常の楽しみ」として無意識に行われることもあります。こうした状況では、思いやりや配慮が欠けてしまう危険性もあります。他者への意識や客観性を育むために、学校での体験活動を大切にしていきたいところです。
最近では、「親がスマホを自分より大事にしている」と感じる子どもが約2割いるという調査もあります。スマホなどのデジタル機器は、「幸せのため」に使うものであるべきです。大人も子どもも、スマホとの向き合い方を見つめ直しながら、心身ともに健やかにデジタルを活用できる社会(デジタル・ウェルビーイング)の実現を目指していきましょう。