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小学校外国語科におけるICTの活用~示範授業から学ぶ~(2024.6.27)

公開日
2024/06/27
更新日
2024/08/26

ICT・情報モラル教育

 6月25日(火)、新潟大学附属新潟小学校より加藤大祐様を講師にお招きし、六日町小学校で「小学校外国語科の示範授業・講演会」を行いました。ICTの活用をメインに、翻訳アプリやデジタル教科書等の授業での活用法と活用する上で大切にしたいことから、言語活動を軸とした授業づくりのポイントまで、ICTをメインテーマにお話しいただきました。



 示範授業は5年生で行われました。授業前から復習として、YouTubeを活用し子供たちと「月の名前」の歌を歌い、和やかな雰囲気で授業が始まりました。


 冒頭、Google翻訳を活用してそれぞれの言語で「こんにちは」というあいさつは何というのかについて、音声を聞きながら調べました。トルコ語やネパール語などなかなか聞くことのできないあいさつに子供たちは興味を示し、翻訳サイトの便利さ、技術の進歩が言葉の壁を超えることを実感しました。


 その後、Google翻訳を使って英語に翻訳した講師の自己紹介が示されました。翻訳された自己紹介の英語には様々な「誤訳」があり、子供たちは意味を推察しながら、「なぜ間違いが起こったのか」について考えました。翻訳サイトの便利さを実感しつつも、子供たちは「必ずしも正しいわけではない」「自分の口で、自分の言葉で伝えることが大切」ということを学びました。


 次に、子供たちは実際にデジタル教科書を操作しました。あまり慣れていない子供たちに自由に触らせ、「どのように操作するのか」「何ができるのか」について確認しました。


 終末、「言葉は道具」「心の中の伝えたいことや伝えたい気持ちが大切」という先生の言葉から、子供たちはICTの便利さと活用する上で、また言語学習において大切にすべきことを学びました。


 その後の講演会で、前半は実際に使用しながら様々なサイトやアプリが紹介されました。中盤は外国語授業の核である「言語活動」を成立させるための単元づくりと評価についてお話しいただきました。後半はグループに分かれ、小学校5、6年生の実際の単元で言語活動を軸とした授業を構想し発表し合いました。


 外国語では、常に「なぜ外国語を学ぶ必要があるのか」という疑問が子供たちに浮かびます。「授業で『子供たちをわくわくさせる』ことが、『外国語を学ぶ必然性』につながる」という先生の言葉から授業改善についても示唆を得ることができ、大変有意義な研修となりました。お忙しいところ講師をお引き受けいただいた加藤先生に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。