数学の授業における読む力育成の取組 〜実証研究校 六日町中学校 1年数学の授業より〜(2023.5.22)
- 公開日
- 2023/05/22
- 更新日
- 2024/08/27
「読む力」の育成
5月22日(月)、実証研究校である六日町中学校で数学の研修講座(計画訪問を兼ねる)が行われました。六日町中学校では、『「読む力」を育み、課題把握や学習意欲を高める指導方法の追求』を研究主題に掲げ、生徒の学力向上に向けて研究を進めています。今回は中学1年生の「正負の数」の単元で、「3数以上の乗法の式を工夫して計算する」ことをねらいとした授業を参観しました。 中学校生活が始まってまだ2ヵ月ですが、よい雰囲気の中で生徒たちは熱心に授業に取り組んでいました。
授業で生徒は、「プラスとマイナスが入り交じった3数以上の乗法をいかに効率よく、正しく計算するか」について考え、グループで意見交換し、全体で発表し合うことで、乗法の交換法則と結合法則について理解を深めました。計算する上での工夫として、式のどこで何法則を用いるのかを考えたり、説明したりすることは、「推論」(既存の知識と新しく得られた知識から、論理的に判断すること)としての「読む力」の育成につながります。また、式の内容を符号や絶対値等の数学用語を用いて書いたり伝えたりすることは、「具体例同定」(理数的な定義を理解し、その用法を獲得すること)としての「読む力」の育成につながります。
全ての教科、教育活動の中で、「読む力」を育む場面はたくさんあります。先生方がそのことを意識し、目の前の子供たちの実態に則して教材の提示や学習の形態、手順や方法等を工夫し、効果的に子供たちに読む力育成の取組を提供できるよう、今後もセンターでは各教科で具体的な取組を提案していきます。
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