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情報モラル教育からデジタル・シティズンシップ教育へ ~2024.11.29 県生涯学習推進センターの研修より~
- 公開日
- 2024/12/03
- 更新日
- 2024/12/06
ICT・情報モラル教育
11月29日(金)、オンラインにて新潟県立生涯学習推進センター主催の「デジタル・シティズンシップ研修会」に、当センター指導主事が発表者として参加しました。これまでセンターで実施した2回の「情報モラル教育研修」の内容について発表しました。その後の研修では、講師の一般財団法人インターネット協会主任研究員である大久保真紀様から、「デジタル・シティズンシップ教育」「デジタルウェルビーイング」についてのお話しをお聞きしました。お話の内容を、キーワードと共に紹介します。
次々と生まれる新しいサービスや流行
note:文章や画像、音声、動画を投稿して、ユーザーがそのコンテンツを楽しんで応援できるメディアプラットフォーム。大きな特徴は、自分の作ったマガジン(自分や他人の掲載されているトーク、テキスト、サウンド、イメージ、ムービーをまとめたもの)を「無料」もしくは「有料」で配信することができる。 BeReal:写真を共有するアプリで、アプリからの通知を受けてから2分以内に写真や動画を投稿する仕組み。「盛らないSNS」として人気。 ディスコ:動画を見ながらインスタントメッセージ(コミュニケーションサービス・チャットアプリ)・ビデオ通話・音声通話が可能なアプリであるDiscordの略。主にゲーム配信、ゲーム中のコミュニケーションで活用されている。 言葉の意味、わかりますか
グルーミング(チャイルドグルーミング):子どもからの信頼を得て、その罪悪感や羞恥心を利用する性的手なづけ。SNSで言葉巧みにわいせつ画像等を送らせるなど。 闇バイトに関する隠語・用語
・たたき:強盗や窃盗のこと。
・UD:受け子(U)と出し子(D)のこと。
・手押し:対面で直接薬物を売る、運ぶこと。
・野菜:大麻のこと。葉っぱ、草という言い方もある。他にもアイス(覚醒剤)、AK、×、罰(MDMA)などがある。
保護者が子どものスマホにこれら単語を見つけても、意味がわからなければ子どもは危険。
CEROのゲームレーティングマークや映画倫理機構(映倫)の区分
A(全年齢対象):マインクラフト、集まれどうぶつの森など
B(12才以上):スーパーマリオオデッセイ(マリオシリーズはほとんどがAでBは数本)など
C(15才以上):フォートナイト、モンスターハンターなど
D(17才以上):APEXなど
多くの小中学生がプレーしているフォートナイトやモンスターハンターは15才以上が対象のゲーム。映倫の区分も含め、親として注意を払う。
SNSの年齢制限(オーストラリアでの16歳未満禁止法)、女性教諭中傷動画投稿の疑いで中3と中1男子を逮捕(名誉毀損)、修学旅行で男子中学生が入浴中の女子生徒を盗撮し警察が捜査、と様々なネット関連のニュースが流れている。保護者が関心をもち、ある程度の知識を身に付けていなければ、子どもに話はできない。まずは「知ること」が大切。
お家の方の「責任」
ペアレンタルコントロール
・フィルタリングで有害情報等からの危機回避、年齢に応じたコンテンツでリテラシーを体得、使いすぎや依存の防止。
・端末は親の所有物、いつでも見る、いつでも取り上げると宣言しておく。
・ゲームや動画視聴以外にも、楽しいことがたくさんあることを子どもに認識させる(五感を使い、人と関わり、親子で体験する、楽しむ)。
保護者の「デジタル・シティズンシップ教育」
デジタルウェルビーイング(機器やテクノロジーを適切に使用して心身共に健康であること)を目指して。
・リアルでもネットでも、子どもには「命を大切にしてほしい」「節度をもって人と接してほしい」という親の願い。
・スマホ、ネットは「道具」。楽しい時間を過ごすため、生活を豊かにするため、自分の夢や願いをかなえるためという「目的」のために使うもの。
・物事もネットも表裏一体、光(利便性)もあれば闇(危険性)もある。ネットやゲーム、SNS自体が悪いのではない、そこに悪い人が紛れ込んでいる。
・「親が自分よりスマホを大事にしていると感じることがある」と回答した子どもが2割。子どもは親の映し鏡、まずは大人のスマホ利用を見直す。
学校ではよく、スマホ等の所持については「お家の判断で」と言います。だからといって、「デジタル・シティズンシップ教育」を行わなくてもよいとはなりません。学習指導要領では「情報モラル」を「情報社会で適正な活動を行うための基となる考え方と態度」と示しています。また、教育の情報化に関する手引では「他者への影響を考え、人権、知的財産等の自他の権利を尊重し、情報社会での行動に責任を持つことや、危機回避など情報を正しく安全に利用できること、コンピュータなどの情報機器の使用による健康とのかかわりを理解することなど」と示しています。内閣府からは、「次期指導要領では、デジタル・シティズンシップ教育を各教科で推進する」「ICT機器の具体的な操作に関しての心構えとして、端末を活用しながら身に付けていく」という声が聞かれます。
南魚沼市でもようやく教育活動におけるICT活用が浸透してきました。子どもたちが適切にICTを活用できるよう、今後は、端末を1つの筆記用具として、子ども自身が取捨選択しながら活用できる学習の構想、学校を離れても安全にネットを活用できる「心構え」を身に付ける教育が求められます。そのため、先生方にはまず「デジタル・シティズンシップ教育」に注目していただければと思います。
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ICT活用が実現する、「ワクワクとニコニコがあふれる学び」(2024.7.10)
- 公開日
- 2024/07/10
- 更新日
- 2024/08/26
ICT・情報モラル教育
令和6年1月に中越教育事務所より発行された「授業づくりリーフレット2024」では、学習指導と生徒指導の一体的充実による、「ワクワクとニコニコがあふれる学び」による授業づくりの推進が提案されており、ICT活用は大きな鍵であるとされています。五十沢小学校6年生の国際科(外国語科)の授業では、ICTを効果的に活用し、「ワクワクとニコニコがあふれる授業」が行われていました。
7月5日(金)、五十沢小学校で6年生の国際科(外国語科)の授業を参観しました。授業では、効果的にICTが活用され、子供たちの「ワクワク」が高まっていました。また、仲間と共に協力し対話しながらタスクに取り組み自己理解や自己効力感が生まれた子供たちの顔には、多くの「ニコニコ」が見られました。
ICTを活用した資料提示市の国際交流員、商工観光課
外国語の授業で大切な「英語を話す必然性」を生み出し、子供の興味関心を高めることができるよう、市の商工観光課にお勤めのネイティブの方からビデオレターをいただき、子供たちに「課題」が示されました。本人から、「日本を離れる自分のために、日本の思い出として、南魚沼や日本の名所や文化について教えてほしい」という課題が英語で伝えられました。英語自体は難しいものでしたが、子供たち協力しながら既習事項や話し手の身振り手振り、表情からタスクの内容を聞き取っていました。ICTを活用し、架空の話ではない「リアル」に触れることで、子供たちの「ワクワク」が高まっていくのを感じました。
動画撮影
表現について復習した後、ペアで発表練習として動画の撮影が行われました。思いが伝わり、相手の記憶に残るよう、それぞれがジェスチャーなどを工夫して撮影しました。撮影後には、ペアで「よかったよ」「上手」といった賞賛の言葉はもちろん、「ここをもう少しこうした方がよい」「(身体の動きがあるので)全身が写るように撮影してほしい」など、おたがいの発表がさらによいものとなるよう、アドバイスを送り合う姿も見られました。ICTを活用しての動画作成という手段から、子供たちが協力し、おたがいを認め合い、更によいものを追い求めて、「ニコニコ」と学ぶ姿が見られました。
授業を参観して、子供たちのコミュニケーション力が非常に高く、最小限の教師の指示で、子供たちが主体的に活動している姿が大変印象的でした。この姿は一朝一夕で身につくものではありません。教師が普段から英語での発表活動を仕掛け、子供たちに着実に英語で話す経験を積ませてきたことがうかがえます。
外国語の授業では「子供たちにいかに英語を聞かせるか(インプット)」「子供たちに英語を話させるか(アウトプット)」が重要です。デジタル教科書や動画等を活用し、子供たちにしっかりとインプットを行い、動画撮影や自らの発表の資料や補助として効果的にICTを活用し、子供たちにしっかりとアウトプットさせることで、子供たちの英語力は育まれます。「ワクワクとニコニコがあふれる学び」を実現できるよう、更にICTの活用を推進しましょう。
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小学校外国語科におけるICTの活用~示範授業から学ぶ~(2024.6.27)
- 公開日
- 2024/06/27
- 更新日
- 2024/08/26
ICT・情報モラル教育
6月25日(火)、新潟大学附属新潟小学校より加藤大祐様を講師にお招きし、六日町小学校で「小学校外国語科の示範授業・講演会」を行いました。ICTの活用をメインに、翻訳アプリやデジタル教科書等の授業での活用法と活用する上で大切にしたいことから、言語活動を軸とした授業づくりのポイントまで、ICTをメインテーマにお話しいただきました。
示範授業は5年生で行われました。授業前から復習として、YouTubeを活用し子供たちと「月の名前」の歌を歌い、和やかな雰囲気で授業が始まりました。
冒頭、Google翻訳を活用してそれぞれの言語で「こんにちは」というあいさつは何というのかについて、音声を聞きながら調べました。トルコ語やネパール語などなかなか聞くことのできないあいさつに子供たちは興味を示し、翻訳サイトの便利さ、技術の進歩が言葉の壁を超えることを実感しました。
その後、Google翻訳を使って英語に翻訳した講師の自己紹介が示されました。翻訳された自己紹介の英語には様々な「誤訳」があり、子供たちは意味を推察しながら、「なぜ間違いが起こったのか」について考えました。翻訳サイトの便利さを実感しつつも、子供たちは「必ずしも正しいわけではない」「自分の口で、自分の言葉で伝えることが大切」ということを学びました。
次に、子供たちは実際にデジタル教科書を操作しました。あまり慣れていない子供たちに自由に触らせ、「どのように操作するのか」「何ができるのか」について確認しました。
終末、「言葉は道具」「心の中の伝えたいことや伝えたい気持ちが大切」という先生の言葉から、子供たちはICTの便利さと活用する上で、また言語学習において大切にすべきことを学びました。
その後の講演会で、前半は実際に使用しながら様々なサイトやアプリが紹介されました。中盤は外国語授業の核である「言語活動」を成立させるための単元づくりと評価についてお話しいただきました。後半はグループに分かれ、小学校5、6年生の実際の単元で言語活動を軸とした授業を構想し発表し合いました。
外国語では、常に「なぜ外国語を学ぶ必要があるのか」という疑問が子供たちに浮かびます。「授業で『子供たちをわくわくさせる』ことが、『外国語を学ぶ必然性』につながる」という先生の言葉から授業改善についても示唆を得ることができ、大変有意義な研修となりました。お忙しいところ講師をお引き受けいただいた加藤先生に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
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教育講演会(示範授業)で学ぶ「ICT活用法」(2024.6.6)
- 公開日
- 2024/06/06
- 更新日
- 2024/08/26
ICT・情報モラル教育
学習へのICT活用は、これまでの「とりあえず使う」から、「教育効果や学習の効率を考え、(子供たちも含め)取捨選択して使う 」へと移り変わっています。ICTの技術は日々進歩し、新しい技術やアプリが開発されています。我々教員は常に新しいICT技術に触れ、何を、どのように活用するのが、目の前にいる子供たちにとって教育効果が高いのかを考え、適切に取捨選択して活用する必要があります。示範授業でお教えいただいた、オンライン掲示板(Padlet)の活用は大変興味深く、大きな可能性を感じました。
今年度の教育講演会は形を変え、管内の先生方の授業の参考となるよう、小学校の国語、算数、外国語科の示範授業を公開します。1回目として、6月4日(水)に北辰小学校にて、新潟大学附属新潟小学校より石塚正人先生をお招きし、小学校3年生の算数の示範授業が行われました。石塚先生がICTをどのように活用されていたかをご紹介します。
Webブラウザで使えるオンライン掲示板の使用
授業の前に子供たちにQRコードを読み取らせ、掲示板アプリ「Padlet(パドレット)」にアクセスします。「たすけて〜!」と「ヒント♪」のシートを事前に作っておき、そのシートにコメントしたいときに入力させるます。授業中にリアルタイムで子供たちの意見を吸い上げます 。「 個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」という視点からも、有効な手立てであると感じました。
電子黒板+教師用端末(タブレット)による教材の提示と操作
教師用端末から電子黒板に計算問題を表示します。数字が書いてある18枚のカードを用意し、「児童→教師→児童→教師→児童」の順に数字を選びます。その都度、子供と確認しながら実際にカードを操作します。選んだ数字を画面右側に動かすことで、子供たちと一緒に、その場で5つの数字を足す計算問題を作成し、表示できるというICTのよさを示してくださいました。わかりやすく提示することはもちろん、教材を操作して動かすことで、子供たちの興味関心も高まる手立てであると感じました。
また、「これからの算数授業づくり-知識を身に付け、感覚を豊かに-」という演題の講演では、「算数×ICT」というトピックでもお話いただきました。「学習者用端末を『知識の保管庫』として考えると授業の中での活用の場が広がる」「教材・教具として問題提示場面でICTを活用するとよい」など、ICTの効果的な活用に向けて多くのご示唆をいただきました。
令和6年度の県の「学校教育の重点」には、「ICT活用による個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実」が示されています。また、令和6年3月に発出された県の「新潟県学校教育情報化推進行動計画」には、「本県の教員が授業中にICTを活用して指導する能力は全国平均並みであるものの、学校間や教員間で意識やスキルに差がみられることから、教員のICT活用指導力の更なる向上が必要」と示されています。不得意な先生方も多いかと思います。センターでは、これまで行われた「Googleクラスルーム基本研修」から「クラスルーム作成編」の動画をオンデマンドでの提供、また8月には、リニューアルされる「オクリンクプラス」の研修を計画しております。これらの研修等をご活用いただき、今後とも先生方には、さらにICTの活用を推進し、子供たちの学びの質を高めていただきたいと思います。今回、示範授業でご指導いただいた石塚正人先生には大変感謝申し上げます。ありがとうございました。
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令和6年度、センターのICT活用研修が変わりました(2024.5.17)
- 公開日
- 2024/05/17
- 更新日
- 2024/08/26
ICT・情報モラル教育
令和6年3月に文部科学省初等中等教育局学校デジタル化プロジェクトチームより公表された「GIGAスクール構想の下での校務DX化チェックリスト」、令和6年3月に公表された「新潟県学校教育情報化推進行動計画」の中で示されているとおり、学習者用端末(iPad)の更なる活用が求められています。一層の活用を目指し、センターは新しい形でのICT活用研修を実施します。
より先生方が参加しやすく、よりICT活用の推進が図られるよう、今年度、センターのほぼ全てのICT研修は以下のように実施します。
・Google Meetによるオンライン研修
・16時20分から40分まで、20分間の短時間研修
・同一の内容を複数回、くり返し実施
・オンデマンド動画で、いつでも視聴可能(現在、作成中)
・活用頻度の高いアプリやサービスに特化しての研修(Googleクラスルーム、Googleドライブ、ドリルパーク、オクリンク(プラス)、デジタル教科書等)
・説明を視聴しながら、実習形式での研修
・原則、事前の申込は不要(出欠確認もしません)
※研修は約1月前に文書にて、また、C4thの連絡掲示板(新設)にてご案内します
4月から5月、これまでに計10回のオンライン研修を実施しました。実際の参加者数は正確には把握しておりませんが、Googleクラスルーム研修時に研修クラスに招待した先生方は計70名、1台の視聴用端末を電子黒板等に繋ぎ、複数名の先生で参加される、学校単位で申込されるなど、大変多くの先生方に参加していただきました。ありがとうございます。
ICT活用は、「個別最適な学び」「協働的な学び」に大変有効な手段であり、「主体的・対話的で深い学び」の実現に不可欠です。ICTが苦手な先生方、ぜひセンター主催のICT研修にご参加ください。研修後の質問、問い合わせも受け付けております。わからないこと、活用の相談等がありましたら、お気軽に担当までご連絡ください(担当:中村)。
学習指導センターでは、今年度も先生方のICT活用スキルの向上を支援します。
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ICTを活用した「普段の授業」 〜先生方の授業はどうですか〜(2024.1.18)
- 公開日
- 2024/01/18
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
先生方は「普段の授業」でどのようにICTを活用しているでしょうか。市内中学校の英語の授業では、普段からこのようにICTを活用しています。
1月17日(水)、中越教育事務所の指導主事より、塩沢中学校で県の英語の専門監が授業を参観し指導する様子を指導主事として参観する機会をいただきました。定期的に行われている専門監の参観ですので、特に指導案もない、「普段の授業」を見せていただきました。授業の素晴らしさもさることながら、そこでは「当たり前」のようにICTが活用されていました。ました。実際に普段の授業でどのようにICTが活用されているのか、先生方の参考になればと紹介させていただきます。
ワークシートの配信、直接解答を書き込み、丸つけをして提出
ロイロノートやオクリンク、Googleクラスルーム等を用いて教材を配信すれば…
・印刷する手間も配付する時間も省くことができます。
・なくしたり、紙がくちゃくちゃになったりする心配もありません。
・スタイラスペンで直接解答を書き込みます。ワークシートは自由に拡大・縮小ができますので、解答欄が小さすぎて解答が書けないといったことは起こりません。
・「戻る」ボタンで1つ前に書き込んだ解答まで瞬時に戻りますので、何度でも書いたり消したりが可能です。消しゴムのくずも出ませんので、教室の美化にもつながります。
丸つけをしたワークシートをすぐに提出させれば…
・回収する時間が省けます。
・ひと目で提出状況がわかりますので、未提出者を確認する手間も省けます。
・あってはならない、回収したワークシートの紛失も起こりません。
画面を見て、聞いて、読む「デジタルフラッシュカード」
デジタル教科書にあるフラッシュカードを用いれば…
・ 教科書会社作成の高額なフラッシュカード教材を購入したり、自作したりする必要はありません。
・正しい発音やアクセントで、任意の一定のリズムで学習することができます。
・カードの持ち運びや保管の手間、劣化もありません
音読は「カラオケ方式」
英語で教師の後について音読する場合、読むスピードが遅くなったり、自然な音読にならなかったりする場合がありますが、電子黒板に本文が表示され、「カラオケ」のように読んでいる場所の色が変わっていくので…
・適切なスピードでの音読が可能になります。
・一斉音読以外にも、個別に何度でもくり返して聞いて練習できるので、同じ音読練習の時間でも2倍、3倍の練習が可能です。また、うまく読めなかったところくり返し、重点的に練習することができますので、効果的な音読練習が可能です。
・授業での学びを活かし、宿題として音読を録音・録画して提出させることもできます。
電子黒板に直接書き込んで説明
わざわざ黒板に書かずとも、電子黒板に直接書き込みながら説明することができ…
・拡大・縮小、新しいページを表示させることも可能、ペンの色や太さも自由に変えることができるので、重要な部分を強調することができます。
・チョークを使う回数が減るので、落として砕けてしまったり、消す際に粉がまったりすることがなく、教室の美化につながります。
・書き込んだ内容は画像データ等で子供たちに配信することもでき、板書の時間を省くことができます。
・配信した画像を基に、宿題として家で板書の内容を改めてノートにまとめ直すなど、効果的な復習が可能です。
授業で子供たちは普段どおり学習用端末を活用して学習していました。教壇に立たれた先生も操作に迷うことなく、当たり前に端末や電子黒板を操作していきます。学習用端末を使用しない学習場面では、子供たちにしっかりと学習用端末をしまうよう指示を出すなど、使い慣れている様子がうかがえました。
このように市内の小中学校では、多くの先生方が日常的にICTを活用し、子供たちの学力向上に努めています。ICTを活用することで内容をそのままに活動時間を短縮することができ、その分、時間をかけたい活動に厚みをもたせたり、もう1つ新たな活動を取り入れたりすることが可能です。また、ICTを活用し授業準備等の効率化が図られれば、それだけ子供と向き合う時間も確保できます。
近い将来、全ての授業で学習用端末を活用した授業が行われるようになります。「なかなか普段使いは…」とお感じの先生方、今ならまだ間に合います、まずは電子黒板を活用した資料の提示から始めましょう。先生方も子供たちもICTの利点を享受できるよう、学習指導センターでは実践例を紹介したり、要請があれば指導主事が訪問して研修を行ったりと、先生方のICT活用を支援します。
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全ての教職員のICT活用を目指して 〜第2回南魚沼郡市学校事務共同実施研修会〜(2023.12.06)
- 公開日
- 2023/12/06
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
市内の学校でのICTの活用は着実に進んでいますが、まだまだ十分とは言えません。また、学校や教職員間の「格差」が開いていることも感じています。言葉や文章だけでなく、「体験」をとおして教職員がICTの利便性を「実感」することで、その「格差」は埋まり、一層のICT活用が図られると考えています。
12月6日(水)、第2回南魚沼郡市学校事務共同実施研修会が実施され、研修の一環としてICT活用研修が行われました。
冒頭、指導主事が行政による環境整備(ソフトとハード両面の強化)、教職員の授業や校務の効率化と多忙化解消に向けた活用に対する意識改革、児童生徒の教育活動でのICTの積極的な活用による学習効果の高まりというICT活用の方向性について端的に説明しました。
その後、参加者は実際に学習端末を操作し、児童生徒の立場でGoogleクラスルームに参加し、Jamboradによる「協働作業」を体験しました。まずはJamboardの操作に慣れる意味で、「子供の頃、学校で経験した思い出深い遊びやレクリエーション」についての付箋を作成しました。その後、4〜5名のグループに分かれて、付箋に書かれた学校での思い出の遊びやレクリエーションについて、理由も含めて発表し合いました。
グループでの発表後、指導主事が「教師」、参加者が「児童生徒」となり、「クラスに留学生が訪問することになり、一緒に活動する遊びやレクリエーションについて考え、提案する」という設定の実習を行いました。
グループごとに理由を添えて付箋に書いた遊びやレクリエーションを提案し、その後、Googleクラスルームの質問機能を活用し、多数決でクラスで行う遊びやレクリエーションを決定しました。終始和やかな雰囲気ながら、熱心に実習に取り組む事務職員の方々の姿からは、「教育に携わる者として、児童生徒のために」という強い想いが伝わってきました。実習をとおして、事務職員の方々は児童生徒が授業でどのように学習端末を活用しているのかを体験することができました。また、デジタルホワイトボードによる「協働的な学び」 、 意見や回答の「即時共有」といったICT活用の「教育効果」や「利便性」を実感することができ、大変実り多い研修となりました。
センターでは、学校に関わる全ての人がICTの「利便性」や「教育効果」を実際に体験することがICT活用を一層推進する上で大切であると考え、各校でよりICTが活用されるよう実習を中心とした研修を実施しています。要請をいただければ、教職員向けの研修会のみならず、児童生徒向けの講演や実際の授業等にも対応しております。各校で一層の活用が進むよう、ぜひセンターのICT研修をご利用ください。
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深い学びを生み出す、ムーブノート(2023.11.10)
- 公開日
- 2023/11/10
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
2学期より実装されたミライシードのムーブノートは、「みんなの広場」に出されたカードにコメントを添えて評価したり、みんなで操作したりすることができ、子供たちが協働的な学びを展開する中で学びを深めることが可能です。
11月8日(水)、上田小学校で算数の計画訪問が行われました。ばらばらに置かれている24個のだんごを、1つ分の数といくつ分の数に着目して、かけ算の式で表わす授業でした。子供たちは、ミライシードのムーブノートを活用し、だんごの図を1つ分の数といくつ分の数かが分かるように、実際に図を動かしたり説明を書き込んだりしてかけ算の式を立てました。ムーブノートは操作活動が行いやすく、視覚的でわかりやすいので、子供たちは積極的に試行錯誤しながら考えを作ることができました。その後、広場にノートを提出し、おたがいの考えを共有することで、子供たちは新たな考え方に触れることができ、理解を深めました。
実際の物を操作して試行錯誤する学習活動は思考力・判断力・表現力を高め、深い学びにつながりますが、教師にとって子供の分の教材を用意することは大変な労力です。しかし、ICTを活用すればコピー&ペースト、教材の配付が容易ですので、簡単に教材の準備ができます。また、かさばるような教材の保管や管理も不要です。ICTを活用することは、子供の学びを充実させることはもちろん、教師の労力を削減し多忙化解消にもつながります。そして、子供に向かう時間を生み出すことができます 。
今後、学校の教科書がデジタル教科書へ代われば、毎時間の学習用端末の使用と毎日の持ち帰りは常となります。そのような状況の中で、一層ICT機器を効果的に授業で活用し、子供たちの意欲を高め、理解がより深まる授業ができるよう、学習指導センターは先生方を支援して参ります。ICT活用についての問い合わせや研修等の要請がありましたら、学習指導センターまでご連絡ください。また、これからも指導主事が授業を参観させていただいた際、ICTを活用されている先生方の実践があればホームページ上で紹介いたします。ぜひ先生方も参考にしていただき、様々な教育活動でのICT活用を推進していただければと思います。
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ムーブノート基本研修 〜広がる、授業でのICT活用の幅〜(2023.9.22)
- 公開日
- 2023/09/22
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
9月20日(水)、ムーブノート基本研修を行いました。2学期よりミライシードに試験的にムーブノートが実装されました。ムーブノートを活用すると、情報の即時集約と共有が可能になります。放課後の短い時間を活用してのオンライン研修でしたが、多くの先生方からご参加いただきました。
研修では、子供の立場で抽象画の感想をムーブノートのカードに書いていただき、そのカードを参加者全員で共有し、拍手マークをつけたりコメントを添えたりしました。また教員側の操作では、提出されたカードの感想をキーワードごとに瞬時に分類したり、カードをグルーピングしたりするなど、これまで時間がかかっていた作業を短時間で完了できることを体験することができました。
ムーブノートを活用することで、時間がかかる共有や集計、グループ分けといった作業を短時間で行うことができ、子供たちの活動時間がしっかり確保できたり、更なる学習の深化につなげたりすることができます。教科を問わず、先生方のアイデア次第で様々な活用が可能です。ぜひ、実際にご活用いただき、学習活動の教育効果を更に高めていただければと思います。
最後に、今回の研修は各校に派遣されているICT支援員さんにお手伝いいただきました。ありがとうございました。詳しい使い方や疑問、質問等がありましたら、各校のICT支援員さんにおたずねください。
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今、目の前にいる子供たちに響く「情報モラル教育」(2023.8.23)
- 公開日
- 2023/08/23
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
8月22日(火)、学習指導センターのICT研修として「情報モラル教育研修」が行われました。生まれたときからスマホやタブレットに触れている子供たちにとって、もはや「使用を制限すること」に重きを置いた情報モラル教育は響きません。使用する以上、トラブルが起こる可能性はあります。トラブルを防ぐためには、SNS等で「されて嫌なこと」について、他者と「認識のズレ」が存在していることを知るなど、「自分事」として捉えた言動をとることが大切です。また、子供たちが「どこまでが安全でどこからが危険なのか」を判断する経験を積むことも必要になります。学校では、様々な教育活動の合間で、短い時間で継続した、体験的な情報モラル教育を展開することが重要です。
先日発表された、NTTドコモ モバイル社会研究所の「2022年親と子の調査」の結果、小学校高学年と中学生の80%以上が「情報モラル教育」を受けており、受けた子供の85%以上が「ネットでの注意事項や禁止事項を理解している」ということがわかりました。しかし、学校現場ではSNSやオンラインゲームでのトラブルが後を絶ちません。ネットでの様々なトラブルから子供を守り、安心安全な生活を送ることができるよう、南魚沼市の学校では「デジタルシチズンシップ(情報技術の利用における適切で責任ある行動規範)」の視点から、「充実した内容」で「継続」した「情報モラル教育」を展開していきます。
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数学の授業におけるICTの活用 〜塩沢中学校〜(2023.7.13)
- 公開日
- 2023/07/13
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
7月11日(火)、塩沢中学校で数学の授業公開講座が行われました。1年生の方程式の解法の導入として、解を代入せずに求める方法について「天秤図」を用いて考えました。生徒たちは天秤が両方の皿に同じ操作をしてもつり合うことを前提に、両方の皿にあるものをどのように操作すれば、解を表す天秤の状態になるか推論しました。
ICTを活用し、ロイロノートを用いて天秤図を提示することで、生徒たちは天秤図を実際に操作しながら解の求め方を考えたり、仲間に求め方を説明したりしました。授業の終末には代表生徒が天秤図を操作しながら説明する場面もあり、お互いの考えを共有しました。学習用端末を活用しながら、生徒たちは方程式について理解を深めました。
今回の授業では、学習用端末を用いることで、紙に書いては消してという手間を省き、より考えることに集中して「試行錯誤」が行われました。また、学習用端末上の学習の足跡がすぐに発表資料となり、「情報の即時共有」が行われました。このように、しっかりとした意図をもって学習用端末を用いることで、学びの質は確実に向上します。今後とも先生方には、さらにICTの活用を推進していただき、子供たちの学びの質を高めていただければと思います。
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Googleクラスルーム研修 〜ICT活用の更なる推進を〜(2023.6.9)
- 公開日
- 2023/06/09
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
文部科学省のMEXCBTに対応するため、南魚沼市では昨年度Google Workspaceを導入し、Googleアカウントへの移行を進めてきました。今年度に入り、各校ともアカウント移行が完了し、本格的にGoogleクラスルームやGoogle Meet、Jamboard等の活用が始まっています。この動きに合わせ、学習支援センターでは、6月5日(月)は塩沢小学校でのICT要請訪問、6月6日(火)からは全5回のオンライン研修を行うなど、Google研修を実施し、市内の学校、先生方の支援を進めております。
オンライン研修では、実際のオンライン授業を想定し、Zoomに代わりGoogle Meetで実施しました。また、子供の動きが体験できるよう、Googleクラスルームに研修用特設クラスを作成し、参加される先生方に研修の連絡をしたり、資料を提供したりしています。
夏季休業中には全5回のICT研修を実施するなど、学校での子供たちのICT活用が一層推進されるよう、南魚沼市学習指導センターでは、オンライン、対面を含め、各種ICT研修を計画しております。
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学習用端末(iPad)は大切に扱いましょう(2023.6.5)
- 公開日
- 2023/06/05
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
昨今、様々な教育活動の中で子供たちの学習用端末の活用が見られ、また全ての学校で学習用端末の毎日の持ち帰りが始まるなど、南魚沼市では着実に学校でのICT活用が進んでいます(下の画像は栃窪小での子供たちの学習用端末活用の様子)。子供たちが学習用端末で学習する姿はとても頼もしく、喜ばしい反面、残念ながら学習用端末の故障や破損が増えてきています。
そこで南魚沼市教育委員会では、子供たちの学習用端末の取扱について注意喚起を促すチラシ、「学習用端末(iPad)は精密機器です!」を作成し、市内の子供たちに配付しました。
市から貸与されている学習用端末です。ちょっと気を付けて、愛情をもって大切に扱い、さらに活用してくれることを願います。
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学習用端末(iPad)の毎日の持ち帰りが始まりました(2023.4.3)
- 公開日
- 2023/04/03
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
令和4年度、各校での週末の学習端末の持ち帰り、夏季休業、冬季休業における長期の学習端末の持ち帰りを経て、令和5年度より、市内全ての小中学校で学習用端末(iPad)の毎日の持ち帰りが始まりました。
子どもたちが学習用端末を安全かつ効果的に学習に活用できるよう、各校ではこれまで情報モラル教育を行ってきました。今後とも引き続き各校で情報モラル教育を推進していきますが、ご家庭でも子どもたちの見守りをよろしくお願いします。
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北辰小学校&浦佐小学校での出張情報モラル授業(2023.4.3)
- 公開日
- 2023/04/03
- 更新日
- 2024/08/27
ICT・情報モラル教育
令和4年7月12日(火)は北辰小6年生(2クラス)に、12月7日(水)は浦佐小5年生、6年生に、学習指導センター指導主事が情報モラル教育の出張授業を行いました。
前半は子どもたちを危険から守り、安全にインターネットが活用できるよう、フィルターとIPアドレスによる見守りが行われていることの説明、後半はベネッセのHPを活用し、ホームページ閲覧に潜む危険を子どもたちが体験する実習を行いました。
子どもたちはどのような被害に遭うのかについて実際に体験することで、今後どのようにインターネットを使用すればよいのかについて理解を深めました。
子どもたちは意欲的に、楽しく学習に取り組みました。事後のアンケートでは、北辰小、浦佐小ともにほぼ全ての子どもたちが、「インターネットの使用において気を付けなければならないことについて理解できた」と回答し、授業をとおして安心安全なインターネットの使い方について理解を深めました。
今後とも学習指導センターは教育委員会と連携協力し、南魚沼市の子どもたちのため情報モラル教育と先生方のICT活用の支援を推進します。
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